2005年3月5日土曜日

<b>2005年日本共産党代表質問 能登谷繁幹事長</b>

 3月4日、日本共産党を代表して能登谷繁幹事長が代表質問にたちました。 
(1)市民のくらしや地域経済の認識がない
(2)小泉政権の痛みと市民への影響
(3)菅原市政10年の失政
(4)市長は公約を守る気があるのか
(5)神楽3条通線の移転補償
(6)市長の答弁

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(1)市民のくらしや地域経済の認識がない
 市長の市政方針演説は、市民生活の苦しさ、地域経済の厳しさの認識が全くありませんでした。市民感覚の欠如。いま起きている市民の実情、地域経済の実態から目をそむけていては、市政の舵取りはできない。また、戦後60周年にあたって一言も無い、市長には戦後の復興をなしとげた先人の大変な苦労にむくいる気持ちはないのでしょうか。
 
(2)小泉政権の痛みと市民への影響
 小泉政権の定率減税の縮減は、「老いも若きも」ほとんどの国民に影響を及ぼす増税ですが、特に高齢者には負担が集中します。現在65歳以上の高齢者は、所得125万円までは住民税が非課税、しかし政府は06年度に廃止する方針です。公的年金等控除の縮小、老年者控除の廃止、非課税限度額の廃止、定率減税の半減という4つの改悪が同時に行われ、全国で100万人の高齢者が新たに住民税の課税対象になります。
 この結果、住民税が非課税から課税に変わることで、国保料や介護保険にも影響が出る事態になります。
 能登谷議員は、小泉内閣の痛みが旭川市民に与える影響を独自に試算し、年間180万円の年金生活者で約9万円の負担増、無年金で働く高齢者は年収140万円の場合で約6万円の負担増、生活保護以下の年収120万円の人でも住民税課税となる実態を示し、市長が市民の痛みを認識し、自治体が悪政の防波堤になる決意を示すよう求めました。
(3)菅原市政10年の失政
 また、菅原市政10年の財政運営で、菅原市長が予算編成をした10年間とその前の市長の時代の10年間年間を比較し、公共事業費、市の借金など経済指標を示し、「こんなに借金を増やした市長は、過去の歴史にいない」、「全国の中核市の中で、財政力の弱さでは最下位クラスでありながら、10年間につぎ込んだ公共事業費、増やした借金はトップクラスだ」と厳しく批判し、財政運営の転換を求めました。
(4)市長は公約を守る気があるのか
 市長らが住民訴訟で訴えられているエコスポーツ控訴審で、市長らの主張は、「公約は第1期139、第2期52、第3期51あるが、政策課題、政治課題として重視し、特に関心を持って報告を受け、判断するというのは、以下の数件に過ぎない」と述べていることで、能登谷市議は、「本当の公約とそうでない公約があるようなもの、公約に甲乙をつける主張をしたいのなら、市長を辞職してから主張すべきだ」と強く批判しました。
(5)神楽3条通線の移転補償
 神楽3条通線拡幅工事の移転補償は、住民監査を請求していた市民が、監査が門前払いになったため、菅原市長を背任の容疑で旭川中央警察署に告発状を提出した中で、能登谷議員は市長自ら自浄能力を発揮して、特別監査を求めるべきではないかと迫りました。
 市長が3,000万円の借金を返せないために裁判で訴えられ、1円も返さないのに和解しました。その後、その相手に移転補償を全部で2億200万円支払いました。当初移転補償の対象外だった南側もいつのまにか対象になりました。
 地下に突出物件があるといっても、地下は掘らずに地権者のいいなりに図面を引く、あたかも用地確定測量でわかったかのように演出。市と地権者とのやりとりは平成13年だけで約30回しているのに、記録は無い。都市計画決定の図面で支障がないものが後で支障物件になったことは、図面の縮尺による精度の問題だという。しかし、はかってみれば旧動物病院と副道までの図面上の距離は1m40?。標準誤差の5倍以上であり、この物件が用地に食い込んでいるというのは有り得ないこと。北海道に提出した事業認可図面は1m40?の誤差があるデタラメなものだったのかと追及しました。
(6)市長の答弁
 これらに対し菅原功一市長は、「所得税、住民税が新たに課税されるだけでなく、国保料、介護保険料も増えることから、高齢者の方への影響は大きなものがある」と述べましたが、悪政の防波堤になる具体的な決意は示しませんでした。
 財政運営は、「事業の選択に当たっては、緊急性、優先性などを判断しながら行財政運営をおこなってまいりたい」、公約は「市民の皆様にお約束したものであり、任期中に全てを実現すべく取組む」と述べるにとどまりました。
 神楽3条通線拡幅工事の移転補償については、「補償基準に基づいて行っている。今後はより詳細な調査を行う」と述べるにとどまり、特別監査には触れませんでした。

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