2010年3月25日木曜日

第1回定例会閉会 のとや議員が反対討論

3月25日第1回定例会は本日閉会しました。
日本共産党を代表してのとや繁議員が反対討論に立ちました。以下、討論の内容を紹介します。

日本共産党は、議案第32号・平成22年度旭川市一般会計予算、議案第33号・国民健康保険事業特別会計、議案第38号・駅周辺開発事業特別会計、議案第43号・後期高齢者医療事業特別会計に賛成できません。以下、簡潔にその理由を述べます。

■ 平成22年度予算について、市長は、交付税の増額などで一息ついた予算と述べました。しかし、一方で国民健康保険料は大幅な引き上げになります。この議会の中では、旭川市の国民健康保険が全道一高い保険料であり、また黒字を出していながら引き上げになることが明らかになりました。西川市長になってから毎年の大幅引き上げであり、市民の負担は限界を超えています。全体の予算が増額になっている中で、何故、国保だけ厳しい措置になったのか理解できるものではありません。
また、国が旭川市に対し、地方分権に反する不当な指導を行い、市独自の二割軽減措置を廃止させようとしたことが明らかになりました。参議院厚生労働委員会で日本共産党の小池参議院議員の質問に対し、長妻厚労相は「自治体の自主性と自立性に配慮を欠いたものになる恐れがある、地方厚生局に注意を促す」と答弁しました。これを受けて西川市長は総括質疑で「重く受け止める」と答弁し、事実上軌道修正せざるをえないことになりました。
いづれにしても、市内経済の状況や市民生活にしっかり配慮した施策が求められています。
■ 鉄道高架事業については、これまでの議会答弁では「工事費、過年度も含め精査する」としてきたにもかかわらず、新年度予算では具体的な取り組みが見えません。
それどころか、平成22年度予算審議の現在においても、新年度予算の積算根拠までは明らかになっておらず、適切かどうか判断することさえ不可能であり、議会意思を尊重した予算提案とはなっていません。
また、北海道と旭川市の負担割合は50対50に定められています。しかし、新年度の旭川市の負担割合が63.7%であり、過年度分を支払っていることは明らかであり、地方自治法の精神に反する「禁じ手」に手を染めた「脱法行為」と言わなければなりません。 
市長が「反省している」「望ましくない」というのであれば、コンプライアンス違反の状況をただちに解消する手立てを取る必要があります。
■ 北彩都あさひかわの土地利用については、これまでの議会答弁では、既存商店街と同種の機能はつくらない、大型店は必要ない、JR所有する土地でも協定などを行うとしてきたことが再確認されました。しかし、実際にはこの立場では何も対策が取られていないことが明らかになりました。
それどころか、西川市長は、賑わいになれば何でも歓迎するかのような発言にいつの間にか変わっています。商店街のみなさんや市民の中から「話が違う」と言われてもしかたがない状況を、旭川市自らがつくってきました。
これまでの対話の内容を一方的に変更するのは、「対話重視」以前の問題ではないでしょうか。
今からでも、既存商店街や広範な市民と十分な議論をつくし、中心市街地の活性化の方向を見定めていくこと、北彩都あさひかわの土地利用のルールを定め、莫大な税金を投入してつくった本来の利用目的に沿った使われ方になるように、積極的なコントロールをおこなうことが、事業執行のうえで急務であると言えます。

■ 後期高齢者医療制度については、保険料の引き上げにより、4月から一人あたり3,102円の負担増になり、高齢者の生活をさらに圧迫するものとなります。
昨年の総選挙の結果によって、制度自体が廃止になる、保険料の負担が軽減されるという、高齢者の期待に反するものになりました。市としても特段の配慮がありません。
大綱質疑で、西川市長が市民負担のトリプルアクセルを踏んだことを紹介しました。これまでも指摘したとおり、JRが喜ぶ鉄道高架事業に70億円もの増額をしたために、市内業者が参入できる土地区画整理などを削らざるを得ないことになりました。疲弊する市内経済に配慮がないと言わざるを得ません。
国民健康保険料を毎年大幅に引上げて、全道一高い保険料にしたことも、格差と貧困に苦しむ市民生活に配慮がない結果となりました。
財政再建を優先するあまり、市民のくらしや市内経済を置き去りにしてはならない、くらしも財政も立て直す方向性に切り替える必要がある、ということを申し述べて、日本共産党の反対討論とします。

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