2013年8月2日金曜日

生活保護バッシンクをどう乗り越えるのか

 8月2日、生活保護バッシンクをどう乗り越えるのか、反貧困ネット北海道の学習会に参加しました。中部学院大学の大友信勝教授が講演されました。

【講演の主な内容】
8月から保護基準が引き下げられた。非正規労働者の中からも生活保護者がづるいと声がある。労働者の条件をあげるべきところを、生保を下げろという国民感情がある。しかし,生活保護基準の引き下げで,労働者の最低賃金が抑制されることになり、多くの人々への影響が問題になる。
小野市の福祉給付金制度適正化条例は,大阪府寝屋川市の密告をモデルにしている。新たな排除を生み出すことになる。貧困に伴う社会的孤立の問題を、本質からズレた議論でごまかすことになるのではないか。
公的扶助の歴史はスティグマから始まる。古代,奴隷につかっていた焼きごてという意味である。日本の保護率は高いのか,日本2%, 韓国3%, 先進国で最低の状況である。不正受給は0.4%であり,他の国から見ても多いとはいえない状況。

【のとや繁の感想】
生活保護バッシングに根拠はない,保護基準引き下げへの政策的な狙いから行なわれた政府のキャンペーンであると感じる。このままでは当事者は社会的に排除されて行く。また,ナショナルミニマムである保護基準を下げることの影響は市民生活全般に及ぶものであり,生存権を守る最後の砦を崩してはならない。

本来は生活困窮にある人々の社会的孤立を改善し、市民とともに社会参加を促して行く場と機会をつくることが急務であると感じる。

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